ブギーポップ・イン・ザ・ミラー「パンドラ」 / 上遠野浩平、海底二万里 / ジュール・ヴェルヌ


6人の特殊能力者の話。前作までに出てきた、宮下藤花・竹田啓司・霧間凪もちょっと登場。

海底二万里 (創元SF文庫)

海底二万里 (創元SF文庫)


ピエール・アロナックス…パリ博物館教授
コンセイユ…アロナックスの召使
ネッド・ランド…銛打ちの名人
ネモ…「ノーチラス号」の船長

各地で船を沈める怪物イッカクを仕留めるために「エイブラハム・リンカーン」号に乗った所、逆にそれに撃沈されてしまったアロナックス教授。実はそれは潜水艦であり、助け出されて、ノーチラス号とともに世界を旅することになる。
ネモ船長はネッドの無駄な動物の殺生を嫌うが、人間社会に対しての恨みや復讐心が顕わで、ノーチラス号に襲いかかる戦艦は情け容赦なく、殲滅する。
ジュール・ヴェルヌの描写が微に入り細を穿っていて、恰もノンフィクションのように感じられる。沈没船の財宝・海底のアトランティス大陸・休眠火山の中の停泊所・巨大ダコとの対決など、想像力とリアリティ溢れる表現力が素晴らしい。ただ、アロナックス教授の立場から重ねて重ねて驚きを表現をするので、少ししつこい。