読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

白石涼子さん音楽活動の個人的まとめ ~『R』 『In Bloom』 『GLITTER』+α~

 コンプレックスでもあると言うやや低くかすれ気味の声が特徴の、声量を活かした力強く伸びのある歌声が魅力の白石涼子さん。

 音楽活動は2004年に、國府田マリ子金田朋子神田朱未野中藍とともに5人組ユニットDROPSとしてはじまりましたが、ソロ活動は2005年11月リリースのミニ・アルバム『R』からキャリアをスタートさせました。

 

R

R

 『R』は、STARCHILDに所属するアーティストのunicorn tableUNSCANDALangelacan/gooeufoniusなどがそれぞれサウンドプロデュースを手掛けた7曲入りミニアルバム。ラジオから流れてきて、耳を奪われたのがUNSCANDALのプロデュースによる#2"虹色号に飛び乗って"。明るい曲調の中でも時折見せる憂いを帯びた声色、声優らしい歌いながら演技するような抑揚のある節回し、そしてハードなスカパンクサウンドに負けない声の強さに惹きつけられました。

 他の収録曲では、リードトラックであるunicorn tableのオルタナハードロックな#1"smile(^-^)"での伸びやかで爽快感ある声、室内楽的なストリングスが響くeufoniusによるメロウなフォーク#7"流れる雲を追いかけて"では、切なくも芯のあるハスキーな歌声など、色々な曲調に対応する器用さもあって、すごい人が登場したなーと思いました。

 

 続いて翌年4月にシングル『太陽のかけら』をリリースし、2006年7月にリリースされたのが1stアルバム『In Bloom』。 

In Bloom(DVD付)

In Bloom(DVD付)

 今作ではLINDBERG平川達也川添智久・小柳"cherry"昌法が作曲・編曲いずれかの形で12曲中8曲に参加していて、作編曲ともにメンバーが手掛けた#2、#8、#11はLINDBERG色が強くなっています。

 #2"グッドモーニング・エブリバディ"は、抑揚のある爽やかなハードロックテイストの曲で、彼女の声のアンニュイな魅力と伸びやかさが凝縮された一曲。ロックテイストを残したままBメロで一瞬3小節だけレゲエ調になるところは、少しPoliceやSteel Pulseっぽいかもと感じました。

 #9"Vannila ~バニラ~"は大川茂伸による、リゾート感漂うモダンソウル・ファンク。シンセストリングスやホーンで華やかさが強調されていて、自然体で楽しげな歌声が印象的です。粘っこいベースのノリにも調和したヴォーカルで、リズム感もいい人なんだなーと思います。健全・健康的でありながら、ヴィヴラートから仄かにセクシーさが漂っていて、その自然なバランスが良いです。

 

 シングル4枚とカバーアルバム『R01』を挟んで、2009年8月にそのシングルを全て収録した2ndアルバム『GLITTER』をリリース。

GLITTER(初回限定盤)(DVD付)

GLITTER(初回限定盤)(DVD付)

  ex.JUDY AND MARY恩田快人西川進らが楽曲提供していて、ロック色が強くなったアルバム。前回の1stリリース後2007年に喉の手術を行ったとのことで、製作がその時期をまたいでいるためか、一部の曲でハスキーさが強くなっています。 

 #2、#9のようなリズムが軽やかで、ヴォーカルも軽やかに流れていくような曲がやはり好みで、キュートさと大人っぽさのバランスの良さがよく出ているように思います。アルバムを通して聴くと、元々パワフルで重い声の人なので、ヘヴィな曲やモッタリした曲では、声も曲全体もより重々しく感じられてしまうように思いました。その意味で、このアルバムは期待した感じとはちょっと違って、1stほど聴きこむことががありませんでした。

 

 キャラクターソングで彼女の魅力がよく表れていると思うのは、『夏のあらし!』の名塚佳織との"君たちキウイ・パパイア・マンゴーだね。"。彼女の声が持つグルーヴ感が実感できるラテン・ファンク曲です。こういうファンキーな曲を歌いこなせるのはすごいなーと思います。

 『お兄ちゃんのことなんかぜんぜん好きじゃないんだからねっ!!』での中村繪里子との"キミはキミらしく"は、弾むブレイクビーツの上で抑え目のヴォーカルが優しく響く、楽しくも切ない一曲です。

 単独曲としては『ひまわりっ!』"きらきら ~Azami ver.~"。フォークトロニカ的なロック曲で、ディーヴァさながらに力強く歌い上げていますが、eufoniusの菊地創の軽やかなトラックとの対比のおかげで重くなりすぎることなく、爽やかな後味です。

夏のあらし!~春夏冬中~キャラクターソングアルバム

夏のあらし!~春夏冬中~キャラクターソングアルバム

 

 白石涼子としてのリリースは2011年8月のカバーアルバム『R02』を最後に途絶えていますが、2013年9月に久々のライブを行うことが発表され、音楽活動を再開する可能性も示唆されています。魅力的な歌声を持った人なので、継続的に音楽活動を行なってくれることを期待しています。